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【Photoshop】髪の毛だって大丈夫!タイプ別、レイヤーをマスクする方法3選
初心者時代、よく「ここでマスクで抜いた人物を配置します。」などと言われて、「ちょっと待って」となることが多々ありました。というわけで、代表的なマスクの抜き方をまとめてみました。
マスクで消されている部分は擬似的に表示されていない状態なだけなので、消しゴムなどで消してしまうのと違って、復元ややり直しが効くのがステキなところですね!
マスクの種類としては、以下の3つがあります。
ぼかしたりするマスクは、レイヤーマスクで行います。
機械などエッジがくっきりしたものをマスクしたいときによく使います。
シェイプやテキストの形に切り抜きたい!という時などに重宝します。 何となくマスクついて掴めたでしょうか?「いいや掴めないね」という方は、こちらの記事がとっても参考になりますのでぜひ!
[Photoshop]マスクの方法まとめ | Arch
このマスクを使って、人物やメカなどを切り抜いていきます!
それでは、それぞれ見てみましょう!
まずは半径を適宜調整し、表示モードで「半径を表示」にチェック。半径の様子を見ます。
続いてブラシアイコン(半径調整ツール)を選択して、髪の毛などの複雑な部分が半径に含まれる様に塗ります。 想定外の部分が半径に含まれてしまっている場合は、調整消去ツール(ブラシアイコンの長押しか、メニューバーで切り替えができます)で消すことができますよ!
半径で削られすぎてしまった部分や、ぼやけてしまっている部分は、覆い焼きツール/焼き込みツールやブラシを使ってレイヤーマスクを調整。
消してしまいたい部分は焼き込みツールで黒っぽく、逆にハッキリしてほしい部分は覆い焼きツールで白さを強くします。露光量はあまり強くない方がおすすめです。
他に気になる部分も適宜ブラシで書き足したり消したりすれば、完成です!
レッドチャンネル/グリーンチャンネル/ブルーチャンネルのうち、一番コントラストが強いものを選んで複製します。今回はブルーにしました。
チャンネルパネルでRGBのサムネイルをクリックして選択し、選択範囲を反転。 レイヤーパネルに戻って「選択範囲を複製」すると、透明に切り抜けたりします。 そのままだと薄い場合は、いい感じの濃さになるまでレイヤーを複製して統合すればOKです。
詳しくは以下のチュートリアルをどうぞ! Extracting Transparent Elements | Planet Photoshop
ひたすら切り抜きたいものに合わせてパスを作成します。
実際のデザイン作業などの下準備としてやることが多いマスク/切り抜き作業ですが、場合に応じてキレイに&早くできる方法を覚えて使い分けることができるといいかと思います!
ただ、背景と切り抜くものの差があまりにもないと、そもそも選択が効かない…ということも多々ありますよね。その際は「選択範囲用にコントラストを上げたレイヤーを用意する」などの柔軟な対応が必要になってくるかと思います!
こんな感じで、使用する素材に合わせて「どの方法が一番向いているのかな?どうやったら上手いこといくかな?」と考えながらやっていくと、より作業が身に付きやすくなりますよ!
それではまた!
基礎知識:マスクとは?
元々ある絵に対して、「隠す(マスクする)部分と残す部分」を指定してあげることで、切り抜いたりぼかしたりなどができる様なものです(説明しづらいっすね…)。マスクで消されている部分は擬似的に表示されていない状態なだけなので、消しゴムなどで消してしまうのと違って、復元ややり直しが効くのがステキなところですね!
マスクの種類としては、以下の3つがあります。
レイヤーマスク
White~Blackでチャンネルを作り、白い部分を残し、黒い部分を透明にする(マスクする)手法です。グレーの部分は半透明になります。ぼかしたりするマスクは、レイヤーマスクで行います。
ベクトルマスク
パス(ベクトルデータ)で作成した部分を残し、それ以外の部分をマスクして隠す手法です。機械などエッジがくっきりしたものをマスクしたいときによく使います。
クリッピングマスク
下にあるレイヤーの形の部分だけを残して、他の部分を隠す(マスクする)手法です。シェイプやテキストの形に切り抜きたい!という時などに重宝します。 何となくマスクついて掴めたでしょうか?「いいや掴めないね」という方は、こちらの記事がとっても参考になりますのでぜひ!
[Photoshop]マスクの方法まとめ | Arch
このマスクを使って、人物やメカなどを切り抜いていきます!
マスクの抜き方集
状況によって使い分けた方がいいと思うので、ざっくりとこんな感じに分けてみました。- 細かいものを手早く切り抜きたい→境界線を調整タイプ
- 切り抜く対象と背景の差がハッキリしている→チャンネルで抜くタイプ
- エッジがハッキリしたものを鮮明に切り抜きたい→パスで抜くタイプ
それでは、それぞれ見てみましょう!
境界線を調整タイプ
ざっくり選択→境界線を調整で攻めるタイプです。CS5からの機能を使うので、それ以下のバージョンの人は出来ないですが…01.選択ツールで選択
クイック選択ツールで、残したい部分をざっくりと選択します。02.境界線を調整
メニューの選択範囲 > 境界線を調整 を選択します。まずは半径を適宜調整し、表示モードで「半径を表示」にチェック。半径の様子を見ます。
続いてブラシアイコン(半径調整ツール)を選択して、髪の毛などの複雑な部分が半径に含まれる様に塗ります。 想定外の部分が半径に含まれてしまっている場合は、調整消去ツール(ブラシアイコンの長押しか、メニューバーで切り替えができます)で消すことができますよ!
03.微調整する
「半径を表示」のチェックを外し、それぞれオーバーレイ/黒地/白地などにしてみて抜け方をチェック。ジャギーや抜け方が気になるようだったら、適宜ぼかし・滑らかさ・コントラストなどを調整してOKします。04.レイヤーマスクを作成・追い込み
選択範囲を読み込んだままで、レイヤーマスクアイコンをクリック。レイヤーマスクが作成されて、切り抜きされます。半径で削られすぎてしまった部分や、ぼやけてしまっている部分は、覆い焼きツール/焼き込みツールやブラシを使ってレイヤーマスクを調整。
消してしまいたい部分は焼き込みツールで黒っぽく、逆にハッキリしてほしい部分は覆い焼きツールで白さを強くします。露光量はあまり強くない方がおすすめです。
他に気になる部分も適宜ブラシで書き足したり消したりすれば、完成です!
チャンネルで抜くタイプ
背景が明るく、切り抜きたいものとコントラストが比較的ハッキリしている場合は、チャンネル選択を利用すると楽にマスクが作れます。01.チャンネルレイヤーを複製
まずはチャンネルパネルを開きます。レッドチャンネル/グリーンチャンネル/ブルーチャンネルのうち、一番コントラストが強いものを選んで複製します。今回はブルーにしました。
02.レベル補正でコントラストを上げる
複製したチャンネルレイヤーを、メニューのイメージ > 色調補正 > レベル補正(ショートカットはCommand/Ctrl+L)で、切り抜きたい部分がくっきりとする様にコントラストを調整します。03.チャンネルを整える
コントラスト調整後にまだらに残っている部分を、白い部分・黒い部分共にブラシツールなどで塗りつぶします。04.レイヤーマスクを作成・調整
チャンネルのサムネイルをCommand/Ctrl+クリックで選択範囲を読み込みます。 今回残したいのは黒い部分です。白い部分が選択された状態になっていると思うので、Command/Ctrl+Iで、選択範囲を反転します。 レイヤーパネルに戻り、レイヤーマスクを追加。 「境界線を調整」バージョンと同様に、マスクを覆い焼きツール/焼き込みツールやブラシで追い込めば…完成!チャンネルで透明なものを切り抜く
マスクではないですが…白背景の水スプラッシュ素材など、透明なものを切り抜く場合も「チャンネル選択」が活躍します。チャンネルパネルでRGBのサムネイルをクリックして選択し、選択範囲を反転。 レイヤーパネルに戻って「選択範囲を複製」すると、透明に切り抜けたりします。 そのままだと薄い場合は、いい感じの濃さになるまでレイヤーを複製して統合すればOKです。
詳しくは以下のチュートリアルをどうぞ! Extracting Transparent Elements | Planet Photoshop
パスで抜くタイプ
機械や人間の素肌部分など、エッジがハッキリした素材をくっきりと切り抜きたい場合は、「パス」を使うとキレイに切り抜くことが出来ます。01.パスを作成
ペンツールを選択します。作成するものを「パス」に、まず最初は「パス範囲に合体」を選んでおきましょう(他のものだと、パスが逆転してしまいます…。パスの型抜きなどをしたい場合は、その都度変更してください)。ひたすら切り抜きたいものに合わせてパスを作成します。
02.ベクトルマスクを作成
マスクをかけたいレイヤーを選択して、メニューのレイヤー > ベクトルマスク > 現在のパスを選択すると、パスの形でマスクがかかった状態になります!パスを整えればマスクも整うので、追い込みもやりやすいですね!まとめ
いかがでしたか?実際のデザイン作業などの下準備としてやることが多いマスク/切り抜き作業ですが、場合に応じてキレイに&早くできる方法を覚えて使い分けることができるといいかと思います!
ただ、背景と切り抜くものの差があまりにもないと、そもそも選択が効かない…ということも多々ありますよね。その際は「選択範囲用にコントラストを上げたレイヤーを用意する」などの柔軟な対応が必要になってくるかと思います!
こんな感じで、使用する素材に合わせて「どの方法が一番向いているのかな?どうやったら上手いこといくかな?」と考えながらやっていくと、より作業が身に付きやすくなりますよ!
それではまた!